東京民医連

輝け看護!

みんいれんTOKYO(機関紙)の「輝け看護!」コーナーから

患者さんが安心感じる職員でありたい

 京浜診療所は京浜急行雑色駅から徒歩10分のところにあり、一般内科の他、循環器内科、神経内科、糖尿病、整形外科、呼吸器内科などがあります。外来診療の他「在宅療養支援診療所」として24時間訪問連携体制をとっています。
 私は大田病院4病棟に3年間勤務し当診療所に移り、今年3年目になります。病棟では急性期の患者さんが早期に元の生活に戻るための支援を行ってきました。診療所では退院後新たに在宅療養となる患者さんを支援するため、病院、ケアマネ、訪問看護などと病状だけでなく家族関係、介護・生活状況などについて情報共有し連携して療養生活全体を支援しています。また、慢性疾患のための通院治療や特定健診の他各種がん検診を行い、地域の方々の健康を見守る「かかりつけ診療所」として日々奮闘しています。
 診療所に移動して間もなく知り合ったAさんは45歳、大学卒業後塾経営を仕事とし健診は受けたことがありませんでした。
 両下肢のむくみや咳嗽などが1週間ほど続いたため2013年9月、当診療所にて特定健診を受診。初診時、血圧168/110、起坐呼吸気味で全身の浮腫は著明、左心不全の所見あり、血液検査結果では即入院加療が必要な状態であると説明しましたが、仕事のため入院できないと拒否。
 Aさんは10年程前、むくみや息苦しさなどの症状が出現し1年程通院治療していましたが、自覚症状が改善されて治ったと自己中断し、以前と同じ症状が出現したため来院されました。
 自分の病状を理解していなかったAさんに、心不全の症状として浮腫や息苦しさが起こること、治療すれば症状は軽減することを説明し外来通院開始。外来受診時には、食事制限の重要性を説明し継続できるよう励ましました。また努力をねぎらうなど常にコミュニケーションを心がけ、話しかけやすい関係を築き、現在まで継続通院中です。
 今後も患者さんを思って関わり、患者さんに安心を感じてもらえる診療所であり職員でありたいと思います。(京浜診療所・2015年7月号掲載)