東京民医連

輝け看護!

みんいれんTOKYO(機関紙)の「輝け看護!」コーナーから

キラッと光る看護語る大切さ

 私の職場では、患者さんの話を丁寧に聞いたり、看護師としてビシッと言って指導したり、冗談を言って笑い合ったりしている姿をよく目にします。患者さんから直接感謝の気持ちを聞くこともあり、嬉しく思います。
 また、スタッフ間での人間関係に困ることもほとんどありません。それぞれに苦労はあってもみんな明るく誠実に取り組んでいます。
 しかし、やはりハードな仕事であることは間違いありません。真面目に取り組んでいるからこそ頭を悩ませ、心痛を味わっている看護師も多いと思います。
 「患者さんに苦痛の伴う処置ばかりしている気がして辛い」と、涙をにじませて話す後輩をみて心が締めつけられました。
 看護の現場は、改善点の振り返りはよくおこなっていますがよかった点は、意図して機会を作らなければ、ほとんど振り返る機会がありません。患者や家族のことを考え行っている看護・素敵な気持ちはたくさんあるはずなのに、負の面ばかりに目を奪われては悲しいです。
 そんな中、中堅研修の課題として、前向きな気持ちで働けるチーム作りをするということに取り組みました。
 キラッと光るものを感じた看護のエピソードや嬉しく感じた患者の反応など、よい看護ができたなぁと思える出来事について短く一人ひとりが紹介し、自由に感想や質問を交わしました。はじめは、そんなエピソードは一つもないと言っていた看護師も、「忘れかけていた経験を思い出せてよかった。興味を持って聞いてくれて嬉しかった」と驚きの表情で話してくれました。
 ほかにも、自分の看護のプラス面を見直す大切さがわかったり、他の人のエピソードを聞いて参考になったり、気持ちが楽になったりと好評でした。
 日々の看護業務に追われて振り返る時間が取れていない現状はありますが、まずは自分自身が自分の看護をポジティブに評価して心を満たしていくこと、そして、それを共有してチーム全体がもっと明るく、元気に輝きを放つことを願います。(柳原病院・2014年12月号掲載)