東京民医連

輝け看護!

みんいれんTOKYO(機関紙)の「輝け看護!」コーナーから

時にはお茶をしたりして

 この間病棟で働いてきて、昨年から訪問看護に携わるようになり、少し視点が変わってきた。
 在宅療養の中で医療物品が揃っているわけではない。病院でのやり方をそのままやろうとするのは難しい。
 看護実践も一方的なものではなく、本人や介護者の方法や考え方を尊重して、その上でどうすればより良く在宅生活を送っていけるのだろうかと考えるようになった。
 私が感じる訪問看護は、自宅という環境の中で“病気を治す”というよりは、“安定した状態を維持していくための援助”が大切であったり、24時間付き 添っていることは出来ないが、日々の生活をより良く安心して送るための支援者としての役割を担っているように思うようになった。
 私はまだ、そこまでいろいろと把握して動けてはいないけれど、訪問看護を行うようになり、アロママッサージ・呼吸リハビリ・運動リハビリ・在宅での看取りなど、これまで実践していなかったことを実践するようになった。
 働く仲間の様子をみて知識や技術の豊かさに、またこれまでとは違う分野を知ることができている。多くの利用者さんと関わる中で、身に付けていけたらと思う。
 一人ひとりの利用者さんに、病棟の時よりも“じっくり”と関われるように感じていて、時にはお茶をしたり、そういうことも看護になるのではと感じている。
 (きょうりつ北野訪問看護ステーション・2012年6月号掲載)