東京民医連

ニュース

みんいれんTOKYO(機関紙)1面の記事の抜粋です

迎春
ブロック通信
2025年の抱負

三多摩ブロック
核兵器廃絶運動のさらなる広がりを期待して
運営委員長 向山 新

 2025年は、広島・長崎に原爆が投下されてから80年の節目の年となります。
 昨年は、日本原水爆被害者団体協議会にノーベル平和賞が授与されました。自らのつらい体験を世界に発信して、核兵器廃絶を訴えてきて、核兵器禁止条約の成立に大きな役割を果たした長年の活動に、世界の目が向けられるようになりました。
 これをきっかけに、さらに世界の注目が集まり、運動が広がることを期待したいと思います。
 さて、2024年10月10日に、ふれあいクリニックで33回目になる被爆者集団健診を行いました。原水爆禁止世界大会参加者が、被団協のノーベル平和賞受賞をお祝いするために、一人一人が文字を書いて集めたポスターを掲げてくれました。
 元々は、原水爆禁止世界大会の参加者が、ここで健診を受けられるようにして欲しいという被爆者の要望を聞いたところから始められたのが、この集団健診です。
 ボランティアが被爆者に付き添って案内しながら、色々なお話をうかがうというスタイルを取っています。世界大会参加者も何人かボランティアに加わってくれました。
 健生会グループでは、毎年原水爆禁止世界大会に参加者を送り出しています。今年も、20人が参加しました。
 特筆すべきは、参加費を全てカンパでまかなっているという点です。参加者のいる職場はもちろん、他の職場でもそれぞれ工夫して、手作りお菓子やグッズを売ったり、フリマをやったりしてカンパを集めます。今年も220万円を超えるカンパが集まりました。
 これを、誇りに思い、広くみなさまに知ってもらいたいなと思います。

 

北中ブロック
「復活と再生」の一年に
東京ほくと医療生協理事長 今泉 貴雄

 新年あけましておめでとうございます。
 昨年秋に東京都医師会から「都内の多くの病院が経営上、困難な状況にある」ことが報告されました。北中ブロックの各事業所も厳しい状況でした。
 物価高騰の中で、医療介護は国の定める報酬で収益が決められており、物価が上がったからと言って値上げなどということはできません。多くの大企業で賃金が上昇しているなか、その他の多くの労働者は取り残され、地域で格差が広がっている。そのようなことを実感された方も多いのではないでしょうか。このように困難な状況であった一年でしたが、医療介護に携わるものとして、無差別平等の理念を大切にしつつ、日々安心安全の医療介護を追求してきた皆様の奮闘に敬意を表します。
 今年の干支は蛇です。蛇は脱皮をするので、「復活と再生」を意味するそうです。
 新たな年を迎え、医療介護が置かれた困難な状況に立ち向かうべく、皆様の日々の活動がますます重要になります。自分達が各事業所で働くことの意義を考え、地域に視点を置いた活動を行い、利用者さんから喜ばれること、それが健康格差を是正し将来において住みやすい社会を作る一歩になります。なによりそのことで各事業所の置かれた状況からの脱却となり、新たな活動に結びつくことになるよう期待したいと思います。
 これからの一年、よろしくお願いします。

 

西南ブロック
身近な人に語り掛け医療の大きな転換を
運営委員長 細田 悟

 2024年10月石破内閣は解散総選挙に打って出たが、自民公明与党過半数割れの結果となった。一方、野党第一党の立憲民主党も過半数取れず、少数与党政府が誕生。国政史上初めてではないが、きわめてまれな勢力図となった。国民にとっては良い現象とも言える。これまで自民公明与党は税や社会保障費負担増など、ほとんど国会で議論も公開もすることなく、財務省が言うがまま国民に負担増を強いてきた。今や補正予算案を可決するにも野党との協議・話し合いが必要となった。国会は初めて、本来の議論する場となったのだ。国民の一人として国会の議論を注視し、今年2025年夏の開催がささやかれている衆議院・参議院同時選挙の選択に生かしたい。
 ただし、天下国家を語る前に、我々医療機関の現実・足元を見なければならない。日本病院協会の調査によれば、日本の病院の80%は赤字経営である。私が勤務する189床の病院もベッド利用率90%でも赤字である。95%以上の利用率でないと人件費も払えないとは、なんという産業であろう。ありえない現実である。我々はただ黙々と仕事をするだけではだめだ。井戸端会議でもなんでもいい。自分の身近な人に語り掛けよう。今、日本の医療は本当に危機であることを!
 あなたの身近な人に病院がなくなりそうなことを伝えよう。一人一人の国民に今の医療界の危機的状況が届いた時、医療が大きく転換する時である。

 

東東ブロック
永年勤続31年目のブロンズ像と
運営委員長 濱砂 一光

 「民医連の永年勤続表彰」。毎年新聞に載っているアレ。私30年経過しました。実は、1993年就職なので前年表彰されているはずなのですが、なぜか勤医会の医師(私と根本医師)に限って10年目、20年目も一年遅れです。今回を逃すと40年目はないので、ここで訴えておきます。流山は東京ではないから一年遅れるのでしょうか?そんなことよりも。書きたかったのは、記念品です。よくあるカタログ形式で、好きなもの選ぶ、というやつです。その中に「ブロンズ像」というのがありました。「なんだこれは!?」気になって仕方がありません。「民医連」「30年」「ブロンズ像」で検索してみました。ありました!どこかの真面目な民医連職員の方がブログに書いてました。それを見て以来、どうしても欲しかったのです。1年待って手に入れました。到着する1週間ほど前、全日本民医連(?)から電話が来ました。「入れ物の箱がちょっとほこりっぽくてアレですが…」と。「うおー!」それを待ってました!その後、ブツが到着。かすかに、古本を開いたときのような埃っぽい香り。箱は立派な包装紙に包まれているが、なんか昭和。止めてあるセロテープは端が黄ばんでいる。もうこれだけで十分満足。長らく誰も注文していなかったんだね。中に入っていたのは「幼女」という題名のブロンズ像です。ロットナンバーが付いており(これまたセロテープで番号が貼り付けてあって、すぐ剥がれました)、限定品のようです。佐藤忠良先生という方の作品で、それなりに高名な彫刻家と思われますが、私は知りません(ごめんなさい)。今調べたら、知ってました!「大きなかぶ」の挿絵を描いておられました。この「幼女」、メルカリでも売っていって、それなりの値がしていました。30年も民医連の中にいて、売りさばいた不届き者がいたのです。私はそんなことしません。今、机の上に飾っています。みんな不審な目をしますが。さあ、今年も初っぱなから無意味なことを書きました。みなさま、今年も無駄に楽しみましょう。