東京民医連

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みんいれんTOKYO(機関紙)1面の記事の抜粋です

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 8月に行われた全日本民医連評議員会で「反貧困ネットワーク」への相談から発覚した桐生市の異常な生活保護不適切運用の報告があった▼警察OBを多く配置し、女性相談員を配置しない、市職員からの恫喝やハラスメント、虚偽の案内、他市への転居などによる「水際作戦」「硫黄島作戦」や決定後も長期にわたり保護費を渡さない。生活指導の一環として1日千円づつ分割支給し、基準額の半分程度しか渡さない、無断押印による扶養届の偽造など数えきれないほどの違法行為・人権侵害が次々と明らかになった。桐生市の保護利用者数・保護費総額ともに十年間で半分以下になるという異常な事態が起こっていた▼熊本からは最高裁裁判中の長州事件の報告と支援のお願い。世帯分離していた孫が准看護師資格を取得、収入が増えると、生活保護受給中の祖父母の援助を求められ、生活保護が廃止された。日常の業務だけでは見えてこない地域で周縁化されている一人一人の声を拾い上げ、関心を寄せ続けていく事が大切▼医師、医療・介護従事者の処遇改善・増員。軍事費ではなく医療・介護・福祉・教育にお金を使う政治へ。来たるべく総選挙に向けて改めて民医連総会方針を学び、ケアの視点で「非戦・人権・くらし」を高く掲げ、平和で公正な社会を実現していこう。(ス)