東京民医連

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みんいれんTOKYO(機関紙)1面の記事の抜粋です

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 水俣病被害者の早期救済をめざす5・28総決起集会(熊本)に参加した。国賠訴訟を闘っている大阪や東京からも原告団・弁護団・支援者450人が参加。各地域の弁護団長が対象地域や年代による線引きは患者の切り捨てであり不当として、公正な判決を求めて訴えかけた▼ノーモア・ミナマタ第2次国賠訴訟は、熊本・大阪・新潟・東京の4地裁で、計1784人が救済にむけた闘いに挑んでいる。熊本第1陣提訴(2013年6月)から10年に及ぶ裁判となっている。原告の平均年齢は75歳を超え、既に220人以上の原告が救済されることなく亡くなられ、一刻も早い解決が不可欠だ▼先陣の近畿訴訟がついに今年9月27日に判決を迎える。熊本訴訟は9月8日に結審、来年春に判決予定、続いて今年の10月末に新潟でも結審、来春に判決予定、最後に東京都と続き、全面解決にむけた正念場を迎える▼「私には、会社に忠実である前に医者としての天命がある」と言い元チッソ附属病院の院長であった細川一医師が臨床尋問でチッソは有機水銀と知りながら汚染水を垂らし流し続けていた真実を語った。それにより、不利だと予想されていた水俣病第1次国賠訴訟で勝訴した1973年3月20日から50年、水俣病は終わっていないことを痛感した1日だった。(谷)