東京民医連

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みんいれんTOKYO(機関紙)1面の記事の抜粋です

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 “change.org”のネット署名をするといろんな署名の案内メールが来る。先日は「はだしのゲン」が広島市の小学校の平和教材から削除されることに対して撤回を求める署名に「ゲン」から多くのことを学んだ私は即座にクリックした。短期間で5万5千の署名が集まったようだ▼報道によると、身重で栄養失調の母ちゃんに栄養のあるものを食べさせようと兄弟で浪曲をして投げ銭をもらう場面や民家から鯉を盗む場面が誤解を生むことから削除すると決めたようだ。その場面はよく覚えている。その後に父ちゃんがうれし泣きしながらゲンたちを叱っている。幼少の私でも善悪両面を理解できた。物語の一場面を捉えて判断するのはいかがなものか▼国会で似たようなことが問題になっている。一つの番組内容だけを「けしからん」として放送局全体の政治的公平性を判断するように官邸より圧力があったことを示す行政文書が出てきた。高市大臣はすぐに「捏造だ」「事実なら辞める」と答弁。虚勢を張る無責任な答弁は森友学園問題で「妻が関与したことが事実なら辞める」と言った安倍前首相を彷彿とさせる。その時は文書改竄と一人の公務員が自殺に追い込まれた。そこまでして、隠さなければならない事実とは何だろう。本来の意図を見逃さない眼が必要だ。(ね)