東京民医連

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みんいれんTOKYO(機関紙)1面の記事の抜粋です

みなさんの入職を心から歓迎します

入職おめでとうございます

各部会の歓迎の言葉

社会的背景に想いを馳せて
東京民医連 会長 根岸 京田

 2021年入職のみなさん、東京民医連へようこそ! 全事業所と全共同組織を挙げて心から歓迎いたします。
 2019年末に発見された新型コロナウイルスは瞬く間に世界を席巻し、2021年3月25日時点で1億2400万人以上が感染し、死亡者数は274万人を超えました。日常生活は一変してしまい、みなさんもこの1年間を非常な不安の中に過ごされたのではないでしょうか。
 人と人とのコミュニケーションが大きく制限され、それが社会からの孤立を促進し、健康に影響しています。経済的打撃によるストレスや社会生活の破綻も深刻であり、精神疾患と自殺の増加をもたらしています。
 人は一人では生きられません。一人だけ健康であり続けることはできず、社会との関わりに大きく影響されます。より良い医療、より良い介護サービスを提供するためには、より健康的な社会の実現が必要です。私たちには医療・介護・福祉の専門家として、積極的に社会に発信し、より良い社会をつくるために行動する使命があるのです。
 これから皆さんが接していくことになる患者さん、利用者さんは様ざまな困りごとを抱えて来られます。忙しい日常業務の中では「病気だから仕方ない」という諦めや自己責任で済まされてしまうこともあるかもしれません。しかし、何がその困難をもたらしたのか、彼・彼女には現状以外の選択肢があったのか…苦難の原因の原因を探らないと本当の解決策は得られません。
 患者さんや利用者さんの社会的背景に想いを馳せることができる職員に是非なっていただきたいと思います。現場は常に多様で未知の実践の連続です。その経験がみなさんを成長させてくれるでしょう。今後の活躍に期待しています。

 

前向きに民医連医療の道を
医師研修委員会 委員長 土谷 良樹

 新入職員のみなさん、入職おめでとうございます。新型コロナウイルス感染症対策により、例年と異なる入職のあり方となっているため、残念なこともいくらか起こっています。しかし「コロナ禍ならでは」の良いこともたくさんありますので、是非前向きに民医連医療の道に歩み出してください。
 民医連は、伊勢湾台風をはじめとして、阪神淡路大震災、東日本大震災、熊本の地震と水害など、災害的事態が起こるたびに、全国から医療支援を行ってきた歴史があります。困っている人びとがいるところに駆けつけ、支援の手を差し伸べるのは、私たちの医療の原点です。私たちの医療・介護は、自分たちの利益のために行なっているわけではないのです。
 そして一方で、今回のコロナ禍のような、全国あらゆる地域での災害的事態というのは、民医連としても初めてのことです。全国組織特有の「支援」という手段を用いることができず、それぞれの地域でそれぞれの医療機関が、地元の人びとを救うために闘っています。
 まだ知識も経験も十分ではない新入職員のみなさんですが、このコロナ禍のなかでは、ただちに本当に頼もしい存在となることができます。皆さんが入職することが、それぞれの医療現場を励ますからです。
 新入職員の皆さん一人ひとりが、自分がやりたい、自分にしかできない、「民医連の医療」を目の前に見つけながら、私たち先輩職員と一緒に、頑張られることを心より願っています。

 

焦らず、比べず、仲間と共に
看護委員会 委員長 石垣 由里

 東京民医連の事業所に入職された看護職員の皆さん、心から歓迎いたします。
 この1年は新型コロナウイルス感染症が拡大するなか、様ざまな制約を受けながら最終学年を過ごしてきたことと思います。慣れないオンライン授業、患者様に直接接して学びを深める臨地実習の中止や再開に振り回され、患者様との関わりを肌で感じることもできずに実習が終了してしまった人もいたのではないでしょうか。そして、国家試験直前の大きな地震にも不安を感じたと思います。
 そのようななかでも、私たちが目指す看護や各事業所での看護実践に共感して入職を決意し、不安と緊張のなかにも期待を抱きながら新しい一歩に踏み出してくれた皆さんを、私たちは看護部全体で大事に育てていきたいと準備をしてきました。
 これから、それぞれの配属場所での研修がスタートします。初めての経験がたくさん待っています。その一つひとつの経験を大切に、そして患者様やご家族のおもいに寄り添い、学ぶ姿勢を常に持ち続けてください。困ったときは先輩たちを頼って、焦らず、比べず、仲間と共に成長していけるよう一緒に頑張っていきましょう。応援しています。

 

エネルギッシュな活躍に期待
東京民医連 副会長 薬剤師 島野 清

 新しく民医連薬剤師として入職された皆さんを心から歓迎いたします。
 皆さんはこの1年間、薬学6年生として卒業と国家試験のために、新型コロナウイルス感染防止を行いながら相当の緊張の中で過ごされたのではないかと思います。私たち民医連の病院薬剤師も薬局薬剤師も相互の連携を強めて対策にあたった1年でした。
 4月1日現在、緊急事態宣言は解除されていますが、東京都も感染者数は減少どころか増加傾向にあります。ワクチン接種が始まっていますが、引き続きの感染予防のための取り組みが必要です。
 さて、皆さんは今まで自己努力で学ぶことだけをしていた世界から、今度は学ぶことを基礎にしながら働くことを通じて医療従事者としての役割を果たすという環境に身を置くことになりました。個人の努力も当然必要ですが、コミュニケーションを高めて集団の一員として力を発揮していただきたいと思います。
 民医連薬剤師は「有効で安全な薬物療法を実践」を掲げて取り組んでいます。主には新薬評価と副作用収集活動です。日常、患者様に使用される薬がどうなっているのか。それを知ることで適切な薬物療法の実践につなげ、医師や他の職種に対して適切な情報提供をする。薬剤師に課せられている任務です。
 また、高齢者のさらなる医療費負担増が行われようとしています。私たちはこれまでも後発医薬品の積極的な推進など患者様のお薬代の負担にも気を配ってきました。
 今、地域連携薬局の推進やポリファーマシー対策など薬剤師に課せられることはたくさんあります。若い人たちのエネルギッシュな活躍に期待したいと思います。

 

自分との対話を大切に
放射線技師部会 中島 寛

 新入職員の皆様、ご入職おめでとうございます。
 まずは、放射線技師部会の紹介をさせていただきます。会員数130人、いろいろな活動をしておりますが、特徴的な活動として、卒後1年~3年目までの技師を対象に、基礎技術を各事業所で先輩技師が講義する「基礎技術研修会」を毎月開催しています。
 ここでは、他院の見学や同期とのコミュニケーションの場にもなっています。他にも学術発表や研修会、交流会などのイベントを企画運営しています。自院で起きた問題解決や情報共有の場として貴重な存在になっています。
 ところで、皆さんは日頃、誰とどんなコミュニケーションを取っていますか?家族、友人、同僚、上司、患者さん、職員…社会に出ると様ざまなコミュニケーションの場が増えてきます。もちろん専門職としての知識やスキルもとても大事ですが、コミュニケーションスキルのありなしで人生が大きく変わってきます。
 コミュニケーションスキルを上げる最も重要なことは、自分とのコミュニケーションです。1日の出来事で良かったことは? 上手くいかなかったことは? それがどうなったら良かったか? まずは自分が何に喜びを感じ、どんな気分になったらいい状態になれるのか。自分とのコミュニケーションをしっかりとってみて下さい。
 皆さんがコミュニケーションスキルを上げて素敵な専門職になれるよう、これからも応援しています!

 

一緒に働くこと楽しみに
検査部会 伊藤 竹俊

 新入職員の皆さん、入職おめでとうございます。昨年から続くコロナ禍という大変な状況のなかではありますが、皆さんを新たな仲間として迎えることができてとても嬉しく思います。
 私たち臨床検査技師は医療機関や検査センターで、病気や健康状態を調べる臨床検査を主な仕事としています。PCR検査がクローズアップされていますが、臨床検査技師に求められていることが変わろうとしています。専門性を追求することは当然ですが、臨床検査技師の職域に捉われることなく在宅から病棟など今まで関わりがなかった分野への挑戦と連携が求められてきています。
 臨床検査技師に関わらず、全ての職種において連携はとても大切なことです。仕事で関わる全ての人と良好なコミュニケーションを取り、繋がりを深めていくことを期待します。
 患者・利用者さんの健康を守る共通の立場として、皆さんと一緒に働けることを心から楽しみにしています。共に頑張りましょう。

 

研修や交流も仲間と楽しく
介護職部会 今野 昭嗣

 春の恒例、桜並木のお花見ドライブ。「今年も見れたね」「きれいだね」と話す利用者さんの言葉に春の訪れを感じるとともに、1年1年、1日1日を大事に過ごすことの大切さを感じます。
 新入職員のみなさん、新しく仲間になってくれたことを心から嬉しく思います。民医連には「3つの視点」と「5つの目標」からなる「介護・福祉の理念」があります。その人がその人らしく、住み慣れた街で生きいきと生活できることを一緒につくりあげていく理念の実践は、難しいことも多くありますが、とても楽しく、みなさんの人生をより充実させるものになると思います。
 そんな生活を支えるには多くの仲間が必要です。東京民医連には約800人の常勤職員、非常勤もあわせると2000人を超える介護職員がいます。活躍の場は多岐に渡りますが、法人・事業所を超えてこれだけ多くの仲間がいるのが民医連の強みです。
 介護職部会では、そんな仲間と研修や会員間の交流、介護ウェーブなどを通して、「介護・福祉の理念」の実践を目指した活動をしています。
 コロナ禍、今年度の介護報酬改定など、難しい課題も多くありますが、たくさんの仲間と楽しく、充実した活動を一緒につくっていきましょう。

 

悩んだら先輩に相談を
リハビリテーション部会 佐藤 育美

 新入職員の皆様、ご入職おめでとうございます。私が新入職員だった6年前の気持ちを思い返すと、STとして働ける喜びと同僚や患者様との出会いにワクワクしていたことを思い出します。同時に信頼していただけるSTになれるのだろうか…と不安な気持ちもいっぱいでした。皆様もきっと似たような気持ちでいるのではないでしょうか。
 働くなかで患者様を診ることの責任の重さに、押しつぶされそうになったこともありました。でも、そんな時に助けてくれたのは数かずの経験を積んできた先輩方でした。悩んだら、相談してみてください。きっと力になってくれるはずです
 私自身、今でも患者様のことで悩まない日はありません。ですが、自分なりに精いっぱい考えて向き合えたことは大切な経験になって、その積み重ねで成長していくのだと思います。初めから完璧にできる人はいません。まだまだ私も成長中です、一緒に頑張っていきましょう!