視角
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東日本大震災から10年を前に大きな余震が起きた。復興は今も道半ばで、原発事故は収束の糸口さえ見えていない。震災からの「復興五輪」と位置づけられた東京オリンピックは新型コロナウイルス感染拡大や組織委員会・森前会長の女性蔑視発言による辞任で開催を再考すべきだ▼「モリカケ」「桜を見る会」など自身の疑惑に対し国会で118回もウソをついた安倍前首相は、オリンピック招致の最終プレゼンで全世界に向けて大ウソをついた。「福島第一原発はコントロールされている。汚染水は原発の0.3平方キロメートルの港湾内に完全にブロックされている」と▼官房長官として安倍政権を支えた菅氏は、野党や記者の疑惑追及に「まったく問題ない」「指摘はあたらない」と全否定。その菅氏が首相としてめざす社会像は「自助、共助、公助そして絆」。コロナ禍まっただ中で「自助」?キャッチフレーズは「国民のために働く内閣」。今まで誰のために働いてきたのか▼菅首相は新型コロナウイルス感染拡大の影響で生活に困窮した人たちへの支援をめぐり、「最終的には生活保護がある」と国会で答弁し、批判が続出。生活保護以前に国民の暮らしを守るのが政治の仕事だ。市民と野党の共同で夏の都議選、秋までに行われる総選挙に勝利し、菅政権を退場させよう(お)