東京民医連

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みんいれんTOKYO(機関紙)1面の記事の抜粋です

共同の輪広げ健康的な街づくりを
2019東京民医連共同組織活動交流集会開く
“健康づくりは楽しく”
関心高く479名が参加
順天堂大学島内憲夫国際教養学部長補佐・特任教授が記念講演

 9月7日、2年に一度の「東京民医連共同組織活動交流集会」を中野区の明治大学中野キャンパスで開催。参加者は過去最高の479人でした。今回は、初めての試みとなる体験分科会を準備して当日を迎えました。
 来賓あいさつは、昨年6月に市民と野党の共闘で勝利した中野区の酒井直人区長。記念講演は、日本HPHネットワークCEOの島内憲夫順天堂大学国際教養学部学部長補佐でした。
 また、10月からの共同組織拡大強化月間に向けて、東京民医連の畑中久明共同組織委員長が、月間スローガン「平和と憲法を守り、いのちと個人の尊厳を大切にする、共同の輪を広げよう」の紹介と、「地域の福祉力を高めるためにも1万人・世帯の仲間を増やし、『いつでも元気』の読者を300人増やそう」と訴えました。

 

知恵をだしあい担い手ひろげて
 開会のあいさつで白鳥操実行委員長は「孤独や社会的孤立が、喫煙やアルコール依存を上回る健康被害をもたらしている中で、私たちは、日びの共同組織活動などで『今日行く』ところがあり『今日用事』があることで『健康と元気』を頂いている。地域での居場所づくり、健康づくりを交流し、他団体や行政との協力共同の“わ”を地域に広げていきましょう!」と訴えました。

 

酒井中野区長の来賓あいさつ
 酒井区長は、中野区では都市部における地域包括ケアの構築をめざしている。高齢になっても自宅で過ごせるようにするためには、住まいの確保や健康長寿の施策が必要であり、縦割りの行政を横につなげ、医療・介護と連携して10年かけて取り組みをすすめていきたい。10年後には自治体間で格差が出てくるので、今、取り組むことが大切。本日はおおいに学んで東京全体の健康政策をすすめていきましょう!と呼びかけました。

 

笑い声と拍手にわいた記念講演
 島内先生は、研究者として若い時代にヘルスプロモーションを定義した1986年オタワ憲章の作成に参加。その定義は、2005年のバンコク憲章で「ヘルスプロモーションとは、人々が自らの健康とその決定要因をコントロールし、改善することができるようにするプロセスである」へと発展しています。
 「健康」に対する国民の意識調査では、高度経済成長期(1955~73年)の「仕事ができる」「家庭円満」から「心身ともに健やか」へ、さらに2011年の東日本大震災以降は「前向きに生きられる」へと大きく変化してきていることを示し「ヘルスプロモーションの最大の敵は貧困、究極の目的は平和」であることや健康なまちづくりについて話されました。ユーモアあふれる語り口に大きな笑い声や拍手が何度も起き、最後に先生のハーモニカの伴奏で参加者が“ふるさと”を合唱しました。

 

口演とともに体験分科会も
 口演は26演題で4つの分科会に分かれ「憲法、平和、まちづくり、健康づくり、認知症、共同組織活動の担い手づくり」の多彩なテーマで活動報告と意見交換が行われました。第1分科会では、水泳サークル(城南ドルフィン)の中学1年生が今年の原水禁世界大会に参加した感想の発表があり、交流会史上最年少の発表者となりました。
 3つの体験分科会~健康吹矢(西都保健生協)、スクエアステップ(東京保健生協)、うたごえカフェ(城南保健生協)~には「うちの友の会でも取り組んでみたい」と、声が寄せられました。
 次回は500人規模でと張りきっています。