東京民医連

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みんいれんTOKYO(機関紙)1面の記事の抜粋です

健和会
定期巡回『らうんど千寿』昨年11月開設
地域の院所・事業所と連携
大規模多機能サービスの展開へ

 健和会は、定期巡回・随時対応型訪問介護看護(以下、定期巡回)『らうんど千寿』を2018年11月1日に開設しました。
 開設の経緯としては、足立区の介護保険課から「定期巡回の事業所を足立区で増やしていきたいので、健和会で開設の検討をしてもらいたい」と連絡があり、東都協議会で定期巡回の開設にむけて検討が始まりました。
 定期巡回では、24時間のオペレーター配置が必要で、そのオペレーターは兼務が認められていますが、要件が細かく決まっており、その条件をクリアできるのが老人保健施設千寿の郷だったことと、千寿の郷内に定期巡回を開設することで、「大規模多機能サービスとして機能できるのでは」というビジョンもあり、千寿の郷の中に開設することになりました。開設して3ヵ月が経ち、4名の利用者と関わっています。
 「大規模多機能サービス」の一つとして、千寿の郷の厨房でお弁当を作ってもらい、そのお弁当を定期巡回の利用者宅に届けるサービスをおこなっています。定期巡回の職員が届けることで、他社の配食サービスより安く提供することができます。
 千寿の郷との連携では、職員がオペレーター業務をはじめ定期訪問も兼務で担ってくれています。ある利用者のケースでは、契約当日からスタートとなりましたが、介護を担う長女が介護のできる精神状況ではなく、訪問2日目にいったん千寿の郷に入所することを提案した途端に号泣され、これは明日にでも入所しないと親子ともども潰れてしまうと判断。
 本来は申し込みから面談検討会議などを経て初めて入所となりますが、千寿の郷の施設長をはじめ相談員や介護課長など総出で緊急入所ができるように調整していただき、翌日入所に繋げることが出来ました。このケースは老健千寿の郷内で開設したからできたことで、大規模多機能サービスとしての役割を担えたのではないかと思います。
 今後も千寿の郷を始め、地域の院所・事業所との連携を深めて、地域包括ケアシステムに向けて私たちが目指す大規模多機能サービスを展開していきます。
 (健和会 漆原 沙織)