視角
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2017年6月15日、「共謀罪」法が参院本会議で可決。日本の歴史に汚点を残した日として後世まで記憶されるだろう。安倍自公政権は首相夫妻の関与が疑われる「森友」「加計」問題には答えず、十分な審議や国民の理解もないまま乱暴な国会運営で共謀罪を成立させた。安倍首相の疑惑について、聞きなれない忖度(そんたく)という言葉が飛び交った▲忖度とは「他人の心中をおしはかること」(広辞苑)。首相周辺の政治家や官僚が首相の心中をおしはかり、首相の友人が理事長の学校法人に様々な便宜をはかった。この疑惑にはフタをして、共謀罪を強行成立させた。「内心の自由」まで奪おうとしている安倍自公政権に国民の心中をおしはかることなどできない▲共謀罪のモデルともいわれるのが戦前の治安維持法だ。多くの人が自分には関係ないと思っていた治安維持法で国民の目・耳・口をふさぎ、監視社会となった日本は戦争に突入▲2020年までの改憲・施行を明言している安倍首相の真の狙いは9条改憲だ。強引な共謀罪成立には改憲に反対する動きを封じたいという狙いも透けてくる。テロ防止といいながら、安倍自公政権の蛮行こそ国民に対するテロではないか。共謀罪廃止と安倍自公政権の早期退陣を求める大運動が次のステージだ。たたかいはこれからが本番だ(お)