東京民医連

ニュース

みんいれんTOKYO(機関紙)1面の記事の抜粋です

社会保障と国民の権利を守る声を届ける国会行動
青年職員、共同組織が積極的に参加

介護保険法等改悪・共謀罪法案で緊迫する国会に

 安倍政権の暴走が止まりません。今国会では、国民の命と暮らしを脅かす介護保険法等改悪法案(地域包括ケアシステム強化法案)や、現代の「治安維持法」=共謀罪法案(組織犯罪処罰法改正案)など、重大な問題をはらむ法案が、強引なやり方で成立させられようとしています。そんな中、権利としての社会保障や平和を願う私たちの声を国会に届けるために、民医連は毎月第3水曜日に国会行動に取り組んでいます。東京民医連の事業所・共同組織からも多くの仲間たちが参加しています。今回、特徴的な取り組み方をしている東京勤労者医療会と健生会の活動を紹介します。


青年を国会へ… 勤医会のとりくみ

 法人内で青年国会行動研修の実行委員を担っている職員が、国会行動にも意識的に参加しています。
 その一人、入職3年目、代々木病院の健診センターで働く渋谷(しぶたに)いずみさんは今回、初めて全日本民医連の国会行動に参加しました。「選挙にはいつも行っているのですが、国会は遠い存在だと思っていた」という渋谷さん。街頭で署名を呼びかける活動に参加していても、そこで集めた署名がどのように届けられているのかはイメージできていませんでした。「今回参加させていただいて、北海道から沖縄まで、全国から泊りがけで参加している人たちがいることを知って衝撃を受けました。国会からこんなに近くで働いているのに、なぜ今まで参加しなかったのだろうと思いました」と振り返ります。
 今年の青年国会行動研修に向けて、「医療と政治がこんなにも密接にかかわっていて、患者さんや医療者の声を直接議員に伝える方法があることを、新入職員が理解できるような事前学習を準備したい」と意気込みを語りました。
 代々木病院の医事課で働く本間暁さんは、勤医会の青年国会行動研修をまとめる担当者です。「入職2・3年目の職員で構成される実行委員会で、前回の研修の振り返りをしたところ、学習の必要性を痛感しました」と語ります。そのうえで、「青年国会行動研修はあくまでも研修の位置づけ。若手の職員には、地域や医療現場の要求を届ける国会行動にも参加してほしいと思います。全国各地の取り組みや職員の熱気を感じるだけでも大きな意味がある」と期待を述べてくれました。
 渋谷さんは、「受診抑制されていると思われる患者さんと接することがあります。請願に参加して、国会議員の人たちは、現場の実態や困っている人たちの思いを知らないのではないかと感じました。自分たちも学び、職場で共有して国会へ届けることが重要だと思います」と、日常の医療現場での気づきや思いと、請願行動を結びつけることが重要だと語りました。

 

共同組織とともに 健生会のとりくみ

 健生会からは、昨年11月に29人、今年に入って3月に19人、4月は18人と、延べ66人が国会行動に参加しています。そのうち49人は、共同組織からの参加者です。
 「共同組織の機関会議で、全日本民医連の方針などと一緒に、組織的に知らせていくことが重要」と組織部の巣内君江さん。「今に始まったことではなくて、日常的に組織づくりを進めてきたことが、方針を共有できる素地となっている」と、日ごろの機関会議の重要性を強調します。共同組織の側から見た時に、できるだけわかりやすく、参加しやすいように気を配ることが大事だと話します。
 共同組織からの積極的な参加は、職員にも大きな刺激となっています。4月の国会行動に2人の看護師が参加した、健生会ふれあい相互病院の輿石隆行事務長は、「ふだん仕事に忙殺されてなかなか目が向かないところがあるが、国会行動は民医連の大切な活動なので、ぜひ体験してほしいと考えた」と、忙しい現場から派遣した意義を語りました。共同組織と職員が力を合わせて、安心して住み続けられる街づくりを行なう、その一環としても国会行動を位置づけたいという思いが見えてきます。
 最後に、三多摩健康友の会の大橋光雄さんに話を伺いました。「地域の会員さん、患者さんの声を国会に届けようという思いでやっている。健生会が交通費を支給して支えてくれている事も大きい。国会行動に参加して思うのは、国政を身近に感じる事ができるということ。今回は、看護師さんと回ることができて、私たちも訴える内容が豊かになったと感じている。共同組織は地域のこと、職員は現場での困難を持ち寄り、共有することが重要だと感じている」と今後のさらなる連携を見据えています。

 

いよいよ正念場 署名・宣伝・国会行動のうねりで悪法をSTOP!!

 今国会では、国民にほとんど内容が知らされないまま、介護保険法等改悪法案の採決が衆議院で強行され、参議院に送られています。共謀罪法案も実質審議に入り、重大な問題点が次つぎ明らかになっているにも関わらず、強引に成立が狙われています。署名活動・宣伝活動を進め、患者・利用者・国民の声を集めて、民医連、共同組織、諸団体との共同の力で悪法を阻止しましょう。

画像
(クリックで拡大)