東京民医連

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みんいれんTOKYO(機関紙)1面の記事の抜粋です

視角

 ▼朝の通勤は苦痛だ。利用している私鉄急行は乗車率が190%を超えていて、終点までの約40分は足の置き場すらない鮨詰め状態。駅に着くたびホームから人がなだれ込み、降りるのも困難で乗り切れない乗客も出る始末▼さらに、路線の相互乗り入れで事故やトラブルが起きると遥か遠くにも波及してしまい遅延が生じる。先日も茨城でのトラブルが神奈川のダイヤにまで影響していて驚いた▼最近、鉄道各社が相次いで「有料列車化」を打ち出した。少子高齢化で鉄道利用が減少しているため、運賃以外での収益確保を目論む。JR中央線の全快速にグリーン車を設けるとか、私鉄は専用車両を新造するのだそうだ。座りたければ「差額を支払え」とばかりに、金のない利用客は更なる混雑に見舞われることになる▼小池百合子都知事は「満員電車の解消」も選挙で公約していたが、その具体案は「列車を二階建てにして、ホームも二階建てにすれば一度に倍運べる」とのこと。東京中の約630駅を建替えるのに一体どれだけのコストと期間がかかるのか。いかにもゼネコンが飛びつきそうな話である▼折しも東京都は豊洲新市場移転問題で大揺れだ。「都民ファースト」を掲げる小池都知事だが、くれぐれも政・財・官による利権優先解決にならぬよう祈りたい(H)