東京民医連

東京民医連のご紹介

みんいれんTOKYO(機関紙)1面の記事の抜粋です

新入職員の皆さんを歓迎します
東京民医連会長 根岸 京田

 新入職員の皆さん、東京民医連にようこそ!東京民医連に加盟するすべての法人、事業所をあげて皆さんを歓迎いたします。
 入職してからの最初の課題は、それぞれの職種・立場における専門的知識や技術の習得です。それは長い時間がかかり、時には辛いこともある道のりですが、自分がどんな困難な状況にあったとしても人を思いやる気持ちを大切にしてください。医療・介護とは傷つき弱った人の伴走者となる仕事です。これから皆さんの前に現れる患者、利用者たちは、何らかの原因で生活機能の一部を制限されてしまった人たちであり、精神的にも社会的にも弱い立場に立たされた人たちです。彼ら彼女らの話を真摯に聞き、寄り添い、誠実な代弁者となっていただきたいと思います。
 医療を含む社会保障は重大な危機を迎えています。現在の安倍政権は、診療報酬や介護報酬、年金といった政策上の締め付けのみならず、社会保障を「お金を払って買うサービス」であるかのように喧伝し、疾病や貧困の自己責任論をマスコミを通して国民の意識にうえつけようとしています。
 本来、すべての人が生まれながらにして人として尊重される権利を有し、その基本的人権の一つが社会保障であり、日本国憲法が規定しています。私たちが医療・介護に携わる者として対峙しなければならないのは、病気や障がいだけではなく、政治や社会の仕組み、さらに周囲の無関心や自己責任論でもあるのです。
 これから、多くの経験を通じ、弱い立場の人を思いやる心と広い視野を持った社会人になってください。そして、自分の進むべき道に迷った時には、先輩方に相談してください。あなたと同じような悩みを悩んだ経験を持つ先輩が必ずいるはずです。人が人として育ち合うことができる組織を一緒に作っていきましょう。