東京民医連

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みんいれんTOKYO(機関紙)1面の記事の抜粋です

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 「3・11」。あれから5年。忘れられない日であり忘れてはいけない日である。相変わらず、懲りもせず原発推進の勢力が蠢いている。いまなお、自主避難も含め10万人を超える方々が古里に帰れない状況が続いている。避難しなかった人も避難できなかった人も忸怩たる思いで故郷に暮らしている。しかも未だ、誰も責任をとっていない。丸川環境相の「1ミリシーベルト」発言のように、為政者がむしろ風化させようとしている▼「戦争法」が、強行されてから6カ月。もうすでに「戦争準備」が、はじまっている。防衛省は2016年度予算案に、民間船員を海上自衛隊の予備自衛官補として「21人」を採用できるよう盛り込んだとされている。また、医療関係者の「徴用」は有事法制や自衛隊法では既定の状況となっている▼そんなとき、「5野党が国政での選挙協力で合意」「5野党、戦争法廃止法案を共同提出」というニュースが飛び込んできた。運動が政治を動かした。民主主義が政治を動かした。しかし、政治は「生き物」。動き回りもすれば、眠り込むことや死んでしまうこともある▼春にむかって草木が萌えあがる。「政治」も草の根から萌やす季節かもしれない▼3月は「別れと出会い」の交差点。アベ政治に「別れ」を告げて立憲政治への「出会い」の季節にしたいもの。(樹)