東京民医連

東京民医連のご紹介

みんいれんTOKYO(機関紙)1面の記事の抜粋です

視角

 先日、日本で比較文化を学ぶ中国の友人と東京ディズニーランドに行ってきました▼秋の連休とあって大変な混雑の中、アトラクションの順番を待ちながら彼女が、「日本の子どもはどれくらい塾に行っている?」と。「だいたい7割くらいではないか」と答えると、大変驚いた様子で、中国では学校の勉強が基本で塾に行く子どもは3割いるかいないかだ、と教えてくれました▼中国の学校では朝8時ごろから夕方6時ごろまでみっちりと勉強するそうです。クラブ活動はなく学校は勉強をするところ。「学校でわかるように教えないの?義務教育では?」と言われ複雑な思いでした▼厚労省の2013年国民生活基礎調査報告の生活意識調査で、「生活が苦しい」と答えた児童のいる世帯は65・9%、母子世帯においては実に84・8%に上ります▼子どもを持つ親となれば誰でも頭を痛める教育費ですが、消費税の増税、非正規雇用、ひとり親……子育て世帯を取り巻く環境は厳しくなるばかり。学校では先生たちも報告書作成など長時間過密労働に追われ、授業準備をする時間が足りないというのが現実のようです▼東京オリンピックに向け箱モノだけが立派な日本ではなく、親も子も安心して学び育てられる環境づくりが、豊かな国の基礎になるのではないでしょうか。(海)