東京民医連

東京民医連のご紹介

みんいれんTOKYO(機関紙)1面の記事の抜粋です

地域の要求ふまえ医療・福祉の充実を
東京民医連第52回定期総会開く

 3月21~22日、クロスウェーブ府中において、東京民医連第52回定期総会を代議員200人の参加で開催しました。今回の総会は、基本的人権を踏みにじり、平和と民主主義を破壊し、社会保障を解体しようとするかつてない攻撃に、安倍政権を包囲する共同と連帯の輪を広げる取り組みが強く求められていることを呼びかけ、私たち東京民医連が挑戦する今後2年間の方針を確認しました。

 

 露木静夫副会長の開会のあいさつの後、議長団など総会役員を選出し、総会が開始されました。
 石川徹会長のあいさつ(要旨別掲)に続いて、来賓として全日本民医連岸本啓介事務局長、日本共産党笠井亮衆議院議員の2人からあいさつをうけました。
 今井晃事務局長より、第1号議案「第52回総会方針」の提案が行われたのち、第2号議案の決算報告、第3号議案の予算案の提案、特別報告で「東京民医連第5次長計の骨子について」の報告・提案がされました。
 各議案の提案を受け、午後は組織小委員会と10の分散会に分かれて、討論と各事業所等での活動報告で提案内容が深められました。

 2日目の全体会では、2月の東京都知事選挙の候補者であった宇都宮けんじさん、三多摩健康友の会小嶋満彦会長代理から来賓のあいさつがありました。その後各分散会での討議をふまえた座長団会議の報告を受けました。

 

375件の発言で議案を深める

 座長団会議の報告では、10分散会に代議員・評議員・共同組織など273人が参加して、375件の発言で議案を深め、さらに豊かにする討論が行われたこと、補強意見が出されたことが紹介されました。
 全体会では20人が発言しました。特定秘密保護法を廃止させる運動、橋場診療所での無料低額診療事業取得について、東京民医連介護職部会の設立について、小規模法人の訪問看護ステーションでの看護師育成、立川相互病院の新築移転などの報告がされました。また、看護委員会で取り組んでいる看護改善運動としての看護フォーラムの開催、代々木病院で歯科衛生士を病棟に配置し、専門性を発揮している取り組みなどが報告されました。

 

民医連で働く意欲と確信と

 討議をうけて今井晃事務局長は総括答弁に立ち、「患者・利用者を取り巻く状況が悪化し、孤立死、家族機能低下、認知症がすすんでいる。その中でも、私たち民医連は、よろず相談、なんでも相談、見守りネット、居場所づくりを共同組織とともに安心して住み続けられるまちづくりに取り組んでいる」、「各地での取り組みに勇気づけられた、民医連で働いていてよかったという感想がだされている」との報告がされ、総会議案の『おわりに』の「『汝の足もとを深く掘れ、そこに泉あり』という言葉は私たち民医連の60年の教訓」ということばで結びました。
 資格審査委員会の総会成立宣言後、各議案の採決に移り、各議案とも全会一致で採択されました。
 総会にあたって30年勤続者への感謝状が石川徹会長より授与され、代表して健生会の芹田優子さんから謝辞が述べられ感動を呼びました。
 選挙管理委員会から第52期の役員選挙の結果、全員が信任された旨の報告がありました。51期をもって退任される役員を代表して吉田万三前副会長があいさつをしました。特別決議の採択、新役員の紹介の後、草島健二副会長の閉会のあいさつで2日間の総会を終了しました。
(第52回総会決定集は6月発行予定です)

 

閉会あいさつ
草島健二副会長

 2日間にわたり、総会にご出席頂いたみなさん、本当にご苦労さまでした。様々な活動で、大いに励まされ、明日からの活動の糧になる総会になったと思います。
 現在、立川相互病院の移転新築は建設コストの増大で計画を見直しています。1982年は東京センター病院建設を柱とした第2次長期計画が決定されたばかりでした。民医連を担う医師育成を使命とした立川相互病院を今の時代にいかに発展させるかが、私たちに課せられた大きな課題です。新病院の機能は、医師育成が可能な急性期病院の役割にしぼりこんだ計画に改め直しています。そして「地域包括ケア」を支える病院として発展させることが現在での結論です。役職員、共同組織のみなさん、そして東京民医連のみなさんの力でなんとしてもこの計画を成功させたい。
 今回、第5次長期計画の骨子が提案され、「地域包括ケア」をいかに発展させるかが主要な議題になっています。また、地域での従来の枠を超えた共同が大きく広まっていることが交流されました。自助自立が強調され、社会保障が解体されようしている中、まさに地域が主戦場になっている時代です。
 私たちの最大のよりどころは、日本国憲法にあると思います。本土の捨て石とされた沖縄戦、東京大空襲で10万人の犠牲、広島、長崎の原爆をはじめ、多大な犠牲を払って今の憲法は生まれてきました。憲法をよりどころに、地域を支え、共同を広げて民医連の運動を発展させていきたいと思います。