東京民医連

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みんいれんTOKYO(機関紙)1面の記事の抜粋です

東葛病院が新築移転へ

2014年1月着工
2015年12月竣工
2016年5月開設予定

 東葛病院は1982年の開院から30年余りが経過しました。この間、旧東葛病院の事実上の倒産・再建運動から1993年の東京勤労者医療会への法人合同、2003年の旧東葛病院の住民債返済完了を経て策定した法人「新3カ年計画」の中で東葛病院の建替えが計画されました。残念ながら、診療報酬引き下げもあって経営が悪化、計画の凍結を余儀なくされました。
 しかし東日本大震災が起き、築30年の東葛病院も被災したことを契機に、建替え議論が急速に進むことになり、震災の3カ月後には新病院建設を視野に入れた医療構想委員会が発足。約半年間の集中討議を経て11本の柱からなる医療構想が策定されました。
 一方で、資金調達や土地の確保といった新病院計画を可能にする条件面は厳しいものがありましたが、幸いにして現在地から2キロほど離れたつくばエクスプレス流山セントラルパーク駅前の4300坪の千葉県所有地を落札することができ、また、福祉医療機構から長期・低利で建設費の8割の融資内定を得られたことで、新病院建設計画を進めることができました。新病院は2014年1月着工、2015年12月竣工、2016年5月開設の予定です。

 

連携と共同の拠点

 新東葛病院においても地域に責任をもち、急性期から慢性期までの総合的医療を展開しながら、連携と共同の輪を広げる拠点となることが医療構想の重点です。各論としては救急・小児・周産期医療の充実・強化、災害に強い病院、基幹型臨床研修病院としての発展、新たな挑戦として緩和ケア病棟と脳神経外科の開設、外科医療の拡大などですが、とりわけ、構想実現のポイントである医師確保と養成は喫緊かつ最重要課題です。建設総事業費は建築費高騰のあおりも受け118億円という史上空前の規模です。課題は山積しており、私たちが新病院に見る展望や構想は、たちまち「困難」に変わる可能性をはらんでいます。新病院建設に向けた全職員の参加と奮闘のみが、困難を展望に変えていく唯一の道です。東京の皆さまのご支援もいただきながら、今年はその基盤をつくり上げていく重要な年となります。
(東葛病院・宇留野良太)

 

新東葛病院 各階の配置