東京民医連

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みんいれんTOKYO(機関紙)1面の記事の抜粋です

視角

 テレビドラマ「ダンダリン」は竹内結子扮する労働基準監督官がヒロインで、労働基準法に忠実に従い「サービス残業」「名ばかり管理職」「パワハラ経営者」に立ち向かって職務を遂行して不正や不法は見逃さない。原作は田島隆(とんたにたかし)によるコミック『ダンダリン一〇一』に連載されている▼“ブラック企業”の存在が社会問題としてとりあげられる昨今、時宜を得たテーマのドラマ化で、ともすればテレビをはじめマスコミやスポンサー企業のなかでもドラマの世界が起こりえることを考えれば勇気ある試みだと思う▼景気が低迷し派遣社員や非正規社員が増え、労働者間の格差が広がり、就職事情も厳しくなると「過労などと言っていられない」という風潮が支配的になる。過労死等防止基本法が国会で超党派の議員によってまとまったが、過労・過労死問題はまったく解決されず、就職難につけこんでブラック企業と言われる労働環境が劣悪な企業の存在が顕著になっている▼憲法25条は「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。」とある。改めて憲法をしっかり守っていかなければならないとこのドラマは考えさせてくれる。(MF)