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みんいれんTOKYO(機関紙)1面の記事の抜粋です

被災者に寄り添う 東日本大震災 丸2年 原発事故 江東健康友の会

 3月11日、あの東日本大震災・福島第一原発事故から2年。未だ、ふるさとを追われ各地に散らばる被災者。その一つに、江東区東雲(しののめ)に避難している福島県浪江町のみなさんがいます。

高齢者に不眠体調不良

 報道によれば、「東雲住宅には約600世帯、約1200人の被災者が入居。出張健康相談において、高齢者を中心に不眠や飲酒量増加、高血圧などの体調不良の方が増加」とのこと。また、「避難していた49歳の無職男性が孤立死」との報道もあり、「寄り添い」が、ますます重要になってきています。

友の会に入会して機関紙に手記寄稿

 「江東健康友の会」は、震災直後から街頭カンパ活動や「東北のお酒と味覚を味わって復興支援交流会」などを継続して行っています。浪江町から避難して来ている方が「友の会」に3人入会し、交流・支援が続いています。
 豊島力さんは、昨年4月、「さよなら原発! 江東区民パレード」で「家族で農業をしていたが、農家が土を汚されたら終わり。家族もバラバラになってしまった。こんな事故を起こす原発はいらない」と、原発事故へのやりきれなさを報告しました。
 その後、「東大ゼミ」の学生さんたちの「浪江の方の話を聞く会」から交流が始まり、友の会機関紙「けんこう」新年号に手記も寄せて頂き、友の会に入会しました。

帰れぬもどかしさ泣いてばかり…と

 ほかに、江東区の健診や友の会の班会活動について伝え「一緒に活動しましょう」と話して入会して頂いた二人。 避難生活も2年近く。「帰りたい、けれど帰れないもどかしさ。慣れない土地・箱物の住宅、心無い言葉…」で「気持ちがふさいで泣いてばかりいる」と岩野芳子さん。
 「今頃になって、あちこち体調が悪い。私たちは何にも悪いことをしていないのに…」と小野田トキ子さん。みなさんは、本当に疲れきっています。

地域とつながって新たな希望を胸に

 しかし、「布ぞうりづくり交流」班を立ち上げ準備中の豊島さん、「絵手紙」班に参加を希望している岩野さん。
 今、少しずつ地域でつながりが生まれています。深川南部地域の友の会員との「お食事交流会」を計画中ですが、一緒に活動する機会をつくって、多くの方に友の会に入会してもらい、江東区への要望などにもつなげていきたいと考えています。
(扇橋診療所・小栗多美子)