東京民医連

東京民医連のご紹介

みんいれんTOKYO(機関紙)1面の記事の抜粋です

視角

 「今年は自由研究どうするの?」―今年も娘の自由研究との付き合いだ。テーマに出来ないかと思い、沖縄への帰省時「ガンガラーの谷」体験ツアーへ家族で参加▼この谷は、鍾乳洞が崩壊してできたところで、1万8000年前の「港川人」が生活していた場所ではないかと、現在も発掘作業が行われており、縄文末期の石棺墓と人骨等が発見されている▼ツアーは「港川人」の解説、鍾乳洞形成メカニズム、渓谷にまつわる民族史などの解説を受けながら、港川人が歩いたかも知れない場所を1時間ほどかけて散策。自習研究で調べてみると面白いことが分かった▼沖縄県立博物館に沖縄の地層の断面模型があるが、模型の最上層部には米軍が基地建設のためにブルドーザーを入れた盛土層となっており、まさに戦世(いくさゆー)からアメリカ世(ゆ)、そして大和世(やまつゆー)へと翻弄された沖縄の現代史が積み重ねられている▼沖縄はいたる所に人の住んだ遺跡が分布しており、普天間飛行場は遺跡の密集地とのことだが、全く発掘調査は行えない状況。移設地として上がっている辺野古のキャンプシュワブ沿岸には、思原(ウムイバル)遺跡や大又(ウフマタ)遺跡等が存在している▼自由研究を終えた娘の一言―「お父さん、沖縄はなぜこんなに基地が多いの、日本だよね?」(F)