東京民医連

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みんいれんTOKYO(機関紙)1面の記事の抜粋です

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 世界の核兵器廃絶を求める草の根の運動は大きく前進している▼今年4月に行われた「2015年NPT再検討会議準備委員会」ではスイス、オーストリア、ノルウェーをはじめ16カ国が「核兵器の完全廃絶」と、そのためにすべての国が核兵器は(国際人道法上)違法とし、核兵器のない世界を達成する努力を強めなければならないとした声明を出した。しかし「核の傘」の下、「核抑止論」にしがみついている日本は共同声明には加えてもらえなかった。福島原発事故で「安全」は裏付けもなく信じられているだけのまさに「神話」になった▼先日行われた「反核医師・医学者のつどい」では、核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)を世界の人々とともに進めることと合わせて、事故が起きれば不特定多数の人々を被ばくさせ、苦難に陥れる核燃料は核兵器同様人道上容認できないとし、「No Nukes―核兵器も原発もない世界、原子力に依存しないエネルギー政策への転換を強く求める」内容のアピールを採択した▼世界が福島原発事故を経験した日本の動向に注目している。国民の健康をどう守るのか。放射性物質を太平洋沿岸にばらまいた責任をどうとるのか。そして、日本は世界の核廃絶の推進者となるのか。私たち一人ひとりが運動の推進者とならねばならない。(S)