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自公政権の「構造改革」路線による痛みに耐えかねた国民は、2009年の総選挙で「生活第一」を掲げた民主党政権を誕生させた。しかし、この政権は3代目の野田政権に至るまで迷走し、いよいよ自公政権時代と同様に、いやそれ以上に大企業とアメリカのための政治をすすめるに至った▼TPPへの参加、辺野古への基地建設の押しつけ、社会保障のためといつわり消費税を10%に引き上げ、「社会保障を充実させたければ消費税の値上げを認めろ」「消費税の引き上げがいやなら社会保障をあきらめろ」と国民に迫ってきている▼本来、社会保障制度は所得の再分配機能を持ち、その財源は応能負担と累進課税を原則とすべきである。しかし、消費税が10%になると、低所得者の税負担率が上がり、高所得者の負担率が下がって、国民の税負担率は10・6%~13・6%となり税負担率の差は、僅か3%しかない「均一税社会」になると唐鎌直義氏は分析する▼しかも、ご丁寧に衆議院議員の比例定数を80人削減し、国民の声が国会に届かないようにしてから消費税率をあげるという念の入れようだ▼2月と3月には、全日本民医連と東京民医連の総会があり、情勢分析と活動の総括・方針が提起される。学び、討議して、反撃のたたかいを広げよう。(光)