地域の中で手と手をつなごう 看護・介護の取り組みは宝もの
地域の中で手と手をつなごう 看護・介護の取り組みは宝もの
看護介護活動研究交流集会 史上最高 532人が参加
6月5日(日)、第38回東京民医連看護介護活動研究交流集会が、新宿の首都医校で、歴史的参加者数となる532人の参加で行われました。集会テーマは、「地域の中で手と手をつなごう ~私たちの看護・介護の取り組みはたからもの~」と決めて演題を募集し、当日を迎えました。
記念講演で日常看護振り返る
午前中の講演は、元東京都監察医務院院長の上野正彦氏より「逆さの視点~死から生を見る~」でした。代表著書は『死体は語る』『監察医の涙』等です。
生きている人間を看る医療従事者として、患者さんが何を望み、どう生きてきたのか、どうしたら寄り添えるのか、いつも悩みながら臨床現場で奮闘していることの意味を改めて考えさせられました。ショッキングな映像もありましたが、事実から目をそらさない大切さも学びました。
初のポスターセッションが好評
午後は、7つの分科会と今回初めて挑戦したポスターセッションと合わせ、77演題の発表が行われました。各分科会は50~80人の参加者で、それぞれの演題のテーマで討議されました。
第1分科会は回復期リハビリ病棟の特徴的な内容や、訪問看護ステーションから200日以上かけて訪問診療、看護、介護の連携で完全治癒した褥創ケアの事例、老老介護問題。第3分科会では退院支援内容や病名告知問題。
ポスターセッションは9演題でケアの工夫や基準作成、退院支援パンフレット改訂など、わかりやすく、興味がわくものが多く、近い距離での質疑応答で質問しやすかったと感想が寄せられています。
病院、診療所、訪問看護ステーション、ケアマネジャー、介護サービス事業所等、そして地域の民医連以外の事業所との連携の重要性、特に高齢者の在宅療養支援の課題などが明らかになり、共有財産ができました。
民医連看護に確信を深め
民医連看護の3つの視点(患者の立場に立ち、患者の要求から出発し、患者と共にたたかう)と、4つの優点(総合性と継続性、無差別平等、民主性、人権と運動)がまさに、それぞれの発表内容に生きて、進んで、引き継がれて発展しています。看護、介護職以外の職員の皆さんもぜひ抄録集をご覧ください。そして民医連以外の医療機関の皆さんにも発信し、手をとりあって進んでいきましょう。
参加者の皆さんには、初めての会場でご不便をおかけしましたが、有意義な、また明日に向かってみんなとやっていこうと思える交流集会であったことでしょう。2年後の集会でお会いしましょう。
(実行委員長・代々木病院総看護師長・松井保子)