東京23区で111人 熱中症死亡 65歳以上が9割、独居者7割
東京23区で111人 熱中症死亡 65歳以上が9割、独居者7割
エアコンの室外機がさびついて使われていなかった
中野区に要請・懇談する健友会のみなさん
「熱中症を出さないまちづくり」を区に要望
今夏、猛暑の熱中症で亡くなる人が相次いでいます。
東京都福祉保健局の調査によると、東京23区内で梅雨明けの7月17日以降、熱中症で亡くなった人は111人(8月18日現在)で、過去5年間で最も多い数となっています(09年7人、08年30人、07年84人など)。
亡くなった人の90・6%は65歳以上の高齢者で、74%が独居者でした。健友会ではこの問題について中野区と懇談しました。
緊張感をもって状況把握や警戒の呼びかけを
健友会が中野区に要請・懇談
健友会は8月3日、先に提出した「在宅高齢者等への熱中症の緊急対策を求める要望書」に基づき中野区保健福祉部と懇談しました。飛岡専務は「緊張感をもって状況把握や警戒の呼びかけをしてほしい」と強く要望しました。
高齢者の熱中症・脱水に関するパンフや飲料水の紹介と活用を要請。今後の課題として民生委員が毎年6、7月に実施する独居・高齢のみ世帯訪問は、「熱中症予防」の視点での取り組みも入れることなど、「熱中症を出さないまちづくり」を要望しました。
現在の生活保護制度では「クーラーは生活必需品」との位置づけがない点も議論になりました。困難事例を伝える中で、担当者からは生活保護受給者について「長期入院・入所」後の退院・退所で、療養等の理由でクーラーが必要な場合は個別に総合的な判断はある、ケースワーカーに相談してほしい、との発言がありました。