東京民医連

東京民医連のご紹介

みんいれんTOKYO(機関紙)1面の記事の抜粋です

“そうだ国会へ行こう!”みんなの声で 変えよう社会

12回目 青年職員国会行動研修

星陵会館で開かれた全体集会
星陵会館で開かれた全体集会

 今年12回目を迎え、恒例となった「青年職員国会行動研修」は、「そうだ国会へ行こう! みんなの声が社会を変える一歩になるから」をスローガンに5月19日、星陵会館で開催され、新入職員や3年目までの青年職員、引率者など、過去最高の330人が参加しました。また、忙しい国会の合間を縫って小池晃参議院議員が駆け付け、挨拶と国会情勢の報告をおこないました。

 開会挨拶にたった東京民医連の吉田万三副会長は、「日常医療活動でも、ゴールを決めて仕事をすることが大事」であるとして、今の政権が普天間基地の移転問題などで右往左往しているのはゴールを明確にしていないからだと批判しました。また、「私たち国民は、税金を払っているが、その使い方についても意見をいうのが主権者としての役割」であるとして、今回の青年国会研修は、そのことを学ぶ場であり、今日1日しっかり学んでほしいと訴えました。

民医連綱領学ぶ

紙智子議員から話を聞く要請班の一行
紙智子議員から話を聞く要請班の一行

 続いて、新しい民医連綱領をDVDで学びました。参加者から、「自分たちが働いているところで日々おこなわれていることや、その基礎となる考えの大切さ、それらのことを維持・向上させていくために活動することの大切さを実感した。民医連の歴史や災害救助活動、へき地医療などの映像では、懸命に取り組む職員や共同組織の皆さんの姿に涙が出そうになった」などの感想が寄せられました。

48班で議員要請

 青年国会行動研修のメインである議員要請行動は、法人毎に48班組織し、約330人の議員に、医療・介護現場の実態や患者・利用者の声を伝え、後期高齢者医療制度の即時廃止を訴えました。
 議員要請行動終了後、法人ごとにまとめをおこない、全体会で、各法人から行動の報告と感想が発表されました。

貴重な経験した

 「民主党の後期高齢者医療制度廃止の先送りには、党内からも批判の声が多かった。私たちの訴えに対して『あなたたちと同じ立場だ』という秘書もいたし、自分の責任で紹介議員になるという秘書の方もいた。今日にむけて、城南三法人では5回の事前学習会と街頭相談会をやってその内容を持ってきた。それが紹介議員になってもらえたということで締めくくれてよかった」(大田病院・看護師 對馬美穂さん)。
 「議員会館に入ったのは初めてなので貴重な経験ができた。持っていったチラシを地元の鳥取でも見たよと言われ、全国で民医連は活動しているんだと実感した。議員と会うことで、テレビで見る別の世界の人ではなく、〝人と人の関係〟であると思った。まだ入職2カ月目ということで覚えるだけでいっぱいで、議員に患者さんの実際の思いや声を伝えきれなかったし、勉強が足りなかったと感じた。今後は、患者さんの背景や社会問題も考えながら仕事をしていきたい」(代々木病院・作業療法士 長島千穂さん)との報告がありました。

NY行動報告も

 全体会では、ニューヨークの国連本部で開かれたNPT(核不拡散条約)再検討会議への要請行動に、代表団の一人として参加した大田病院事務の東充洋さんから特別報告を受け、最後に、「今回の青年国会研修を〝ひとつのきっかけ〟として、社会に目を向け、医療・介護・福祉・国民の生活を守る要求実現の大きな流れをつくりましょう」のアピールを全員の大きな拍手で確認しました。

小池晃議員が熱いエール

小池晃議員

 司会者の紹介を受けて挨拶に立った小池晃参院議員は、大学を卒業してからの民医連での職歴を紹介した後に、「永田町の国会病院で仕事をしています。医師という職業に行き詰まったから政治の世界に出たのではなく、自分の思いを実現するには政治を変えなくてはならない。政治の病気を治さなければならない。そんな思いで仕事をしています。」と自己紹介をしました。

期待裏切る新政権

 新しく成立した民主党政権について「医療も福祉もこれからは良くなると皆さんも期待していたと思いますが」と前置きして、後期高齢者医療制度の廃止の問題での鳩山首相とのやりとりやその後の新しい制度の問題(対象年齢を65歳にひきさげるなど)、障害者自立支援法、生活保護老齢加算復活の問題、保育園待機児童解消の問題等の例をあげ「期待を裏切る状況になっている」と報告しました。

渦巻く切実な要求

 その上で、「国会の状況は変化している。まともに論戦できるのは共産党しかいなくなっている」と、与野党逆転の政治状況を説明。板橋区の国保料が払えなくて亡くなった問題を国会で取り上げ、所得が少ない人から国保証を取り上げるのをやめさせた事例をあげて、「医療、介護など本当に切実な要求が地域や皆さんの周りに渦巻いている。事実をしっかり突きつけて国民の運動と結びつけて進んでいけば政治を動かすことができる。」「医療従事者は大変な中で仕事をしている、何とかしたいという思いがあふれている。今日の国会研修を契機に民医連の職員としてその実現のために一緒に頑張っていこう」とエールを送りました。

現場の思いぶつけ

 最後に、財源の問題や税金のあり方などの話の後、平和の問題で沖縄の基地問題に触れ、「国民の命を守る政治に変えていくのは国民、今日のような国会研修で国民の声を届けること、それが政治を動かす力になる。現場や患者さんの思いを政治にぶつける、そうした取り組みを一緒にやっていきましょう」そして、「選挙が政治を変える大きなチャンスになる」「永田町病院での治療を継続するため奮闘したい」と抱負を語りました。