東京民医連

東京民医連のご紹介

みんいれんTOKYO(機関紙)1面の記事の抜粋です

臨床研修指導 実践的に学習

 04年度から「新卒医師臨床研修制度」が開始されます。関東甲信越の民医連院所でも、臨床研修指定病院が7から15病院に増え、研修医受け入れのためのハード面での充実が図られてきました。今後、研修内容などのソフト面での充実、研修指導に当たる「指導医」の養成が不可欠の課題です。そこで関東甲信越地協では1月11・12日、「臨床研修指導医養成講座」を新潟市内で開催しました。

 今回の講座では、指導テクニックだけでなく、「プライマリ・ケア」「医療倫理」の基本を押さえ、「どのように研修にかかわるか」「効果的な指導と評価方法」などについて、実践的に学習しました。
 第1セッションでは、専門教育とは異なったプライマリ・ケアの教育はどのようになされるべきか、見て覚える教育から考える教育への変化を、講演と研修医を交えてのカンファレンスで行いました。
 第2セッションでは、「The教育技法 総論と各論」をテーマに、ミニ講演とスモールグループ・ディスカッション。各事業所の実情にあった教育プランを作成できるよう、カリキュラム・プランニングの方法について演習しました。
 第3セッションでは、「有効なフィードバックができるように」と、自ら考え、調べ、決断させるプロセスと方法について、自らの実践例を交えながら講演とロールプレイ。世界的な新しい考え方、医学教育のあり方を学びました。
 第4セッションでは、「医療倫理の基礎と実践」をテーマに、ディスカッションも行いながら講演とケースカンファレンス。「倫理」の意味を分かりやすい例えで解説し、身近な症例の中に多くの医療倫理的な問題が潜んでいることを明らかにしました。
 倫理学的な観点を身に付け意識するには、常に柔らかく考え、いろいろ論議しあうことの必要性がすんなりと腑に落ちる内容でした。