東京民医連

東京民医連のご紹介

みんいれんTOKYO(機関紙)1面の記事の抜粋です

存在意義問い直し改善

 「自己評価・総点検運動」をすすめる中、せいきょう診療所(東京西部保健生協)は、いち早く改善に着手。共同組織拡大月間では節目の目標をいち早く達成、返戻レセプトも激減するなど成果を挙げ、職員のがんばりを引き出しています。その原動力はどこにあるのか。事務長に話を聞きました。

タイムリーな提案と

 「トイレが汚い、タイルの溝が黒くなって掃除しても取れない、たくさんある置き傘の整理…。これまで知ってはいても具体的にいつまでにどう改善するのか管理者会議で決めないままで来ていたところにこの自己点検のとりくみが。診療所にとって非常にタイムリーでした」と看護師長。
 手始めに、診療所まわりの美化をすすめました。社会保険関係の届出もすばやく整備。また職員の意識変化と職場の一体感を強めようと、カンファレンスの定例化をはかり、日本生協連の通信教育に全員職員がチャレンジ。
 「毎月束になって戻ってきていた」というレセプトは、保険証の確認を徹底し、返戻が激減。その中で国保の短期証と資格証明書があったことに気づきました。さっそくカンファレンスで国保問題を学習し、対区交渉にも足を踏み出しました。

何としても変えよう

 短期間でとりくみが進んだ背景には、法人全体をとりまく厳しい現状がありました。2年連続の赤字、全国の医療生協の中で組織・経営の指標は最下位クラスという順位、「いいこと何もない」と自信を失いかけていた職員たち。加えて7・8月には、組合員の中に「孤独死」「自殺」が発生し、自分たちは何をしていたのかとショックを受けました。
 自分たちの存在意義が問われる中で、「何としても状況を変えなければ」という切羽詰った思いが法人全体の共通認識に。民医連の仲間たちからも励まされ、診療所の管理部も思い切ってやろうと決意。最優先でやるべきことは何かを洗いだしながら改善に着手してきたのです。

職員も自発性発揮し

 こうした管理部の姿勢に職員も変化してきました。
 共同組織拡大月間のとりくみでは、学習会を力に職員が自発性を発揮。「管理部のチラシじゃ話ができない。自分たちの言葉で訴えよう」と独自チラシを作成し地域に出かける中、法人全体で383人(11月8日現在)と目標の4百人に迫り、職場にもまとまりと勢いが出てきました。
 接遇改善の通信教育を受講中の看護師たちは昼休みに自主的に集まり、具体的な改善策を話し合うように。また健康まつりで掲示する診療所の活動紹介も、担当看護師を中心にみんなの意見を出し合って作成中です。
 「いいところを認め合って、励ましあっていける職場にしたい。その中で一人ひとりが自主的になれれば」と語る事務長。自発的に集まって話し合っている姿に「何かこれから変わっていける『光』のようなものを感じましたね」と、職員の今後の活躍に期待を寄せていました。