東京民医連

東京民医連のご紹介

みんいれんTOKYO(機関紙)1面の記事の抜粋です

地域の実態知ろうと踏み出す

 西部保健生協では、今年7・8月、組合員・患者さんの中から孤独死と自殺があわせて3件発生。職員の間に「何をしていたのか」という思いが広がるとともに、「これが今の地域活動の実態だ。もっとしっかりしていればこんな犠牲は出さずにすんだ」と話し合われるように。その反省から改めて患者さんの受療権を守り、安心して暮らせるまちづくりのネットワークを強めようと、地域に出始めました。

 上井草診療所の事務長は「はっきり言って情勢負けしていました。『そういうことってあるんだよね』ですませてしまいかねない雰囲気があった。人権のアンテナの感度を高めて、と言われますが、感度が鈍っていた」と語ります。
 そこで目標を必ずやりきろうと9月1日から月間をスタートさせ、10日には決起集会を開催。「難しく考えず気楽に拡大」をテーマに、上井草診療所の職員による「君にもできる仲間増やし」のユーモラスな寸劇発表も。これがきっかけで職員も、気負わず、自分の言葉で生協加入を訴え始めました。
 こうした職員のがんばりに組合員も変わってきました。1人も拡大したことのない支部委員がまず家族を説得し拡大。これに刺激をうけて、他の組合員も「今度は近所をまわってみようか」と地域訪問に足を踏み出し対話を広げています。

 今月4日(土)には上井草の職員・組合員10人が統一行動にとりくみ、百件を訪問・48件と対話。その場の加入は4件でした。
 「あれが果たして成功だったのか失敗だったのか、なんて考えながら月曜日に出勤した」という多和さんが目にしたものは…。
 「他の院所もこんなにがんばっている。うちもがんばらなきゃ」「あんたはあと何人ぐらいできそう?」。職員が自主的に集まり、口々に相談している姿。そんな中、今年入職したばかりの看護師も、声をかけるように。全体でも目標4百人のうち、過半数の267人を10月1日に拡大し、引き続きがんばっています。
 今、西部保健生協は月間のとりくみを通し、「みんなでやれば必ずできる」ということを職員全体の確信にして、他の課題でも前向きにとりくむ組織づくりめざして奮闘しています。