東京民医連

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みんいれんTOKYO(機関紙)1面の記事の抜粋です

東京民医連介護職部会 第7回研修交流会
「18年度介護報酬改定」学ぶ
医療と介護の連携も課題に

 2014年2月15日に東京民医連介護職部会を立ち上げて5年目、2018年2月17日に介護職部会第7回研修交流会をTMR研修センターで開催しました。
 今回の学習講演は、「2018年度介護報酬改定について」社会福祉法人すこやか福祉会の中村寛史事務局次長に講師をしていただきました。講演の前段で、「総人口の長期的推移」の話があり、2050年人口が300万人減少し高齢化率39・6%、2100年には人口は4771万人(明治時代後半の水準)で高齢化率40・6%になるという話を聞き、「日本の将来は大変なことになる」と参加者は驚きの表情でした。
 2018年度の介護報酬改定は、「+0・54%」と小幅のプラス改定ですが、厚労省の裏の狙いが盛りだくさんになっているとの話。介護保険法では、「その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるように配慮されなければならない」と規定されていますが、自立支援の観点からと銘打って「介護保険からの卒業」に新たな加算が設定されたことや、「現役世代並みの所得のある者の利用者負担割合の見直し」として年金収入等340万円以上の利用者の負担割合を、2割から3割に上げてきました。
 負担増となる利用者は全体の約3%と公表されていますが、将来的に3割負担の利用者を増やそうとする下準備であることは十分考えられます。また、今回の改定では医師やセラピストとの連携による加算も新設されました。医療と介護の連携は民医連の強みでもありますが、どこまで具体的に進められるかなど地域包括ケアシステムに向けて医療と介護の連携が大きな課題です。
 講演のあとは、事業ごとのグループワークを行い、地域の情報交換や報酬改定の対策について論議しました。
 今回の研修交流会参加者36人のうち9人が病棟介護職で、普段は医療保険のもとで働いていますが、介護保険制度のことを知ろうと意欲的でした。終了後の会場で交流会も開催し、法人を超えての交流も活発に行われました。