東京民医連

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みんいれんTOKYO(機関紙)1面の記事の抜粋です

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 4月18日、厚生労働省は「生活保護法施行規則の一部を改正する省令」について、原案を大幅に修正して官報に公示した。これは2月末から30日間にわたって募集したパブリックコメントに1166件もの意見が寄せられ、国会答弁や付帯決議に沿った内容に大きく修正されたもの▼厚生労働省は、もともとの省令案も「国会での政府答弁に反する趣旨のものではない」としながらも、たとえば生活保護法24条2項本文は「申請書には、厚生労働省令で定める書類を添付」することとされているが、今回「省令に規定しない」と修正され、条文自体が「空文」規定になるほどの大幅な修正である▼今回は、そもそも提出された省令案にいかに道理がなかったかを示すとともに、あきらめることなく声を上げ続ければ道理が通るということを示す、画期的な運動の成果でもあった。わたしたちはこれからも真に保護を必要とする人びとが生活保護から除外されることのないように求めていきたい▼パブリックコメントは、行政機関が政令や省令などを制定する際に広く国民から意見や情報を募集する制度。政治や行政のチェックは民主主義国家における国民の義務でもある。また現場の声を届けられれば、より生活に密着した制度に磨きあげることもできる。パブコメはもっと活用していきたいものだ。(地)