東京民医連

東京民医連のご紹介

みんいれんTOKYO(機関紙)1面の記事の抜粋です

熱中症昨年上回る対策を 各法人・事業所・共同組織が取り組み

 例年より早い梅雨明けと節電キャンペーンの中、熱中症による死者が1718人と過去最多を記録した昨年以上の熱中症対策が求められています。東京民医連では、7月初めに熱中症対策の取り組みを呼びかけ、各法人・事業所が共同組織とともに熱中症被害者を出さない取り組みを展開しています。

あなたのお部屋に涼風吹かせたい

西都保健生協・北多摩クリニック

今年は外来やディケアに重点

 北多摩クリニックでは毎年、熱中症対策として、「あなたのお部屋に涼風吹かせたい」リーフを作成し、法人内他診療所、訪問看護ステーションやヘルパーステーションの利用者さんにもお渡ししています。例年のことですから、訪問診療の利用者さんたちは、おおむね涼しくして過ごされていますので、今年は、外来やディケアを中心に呼びかけています。
 外来では、心身の状態や家族背景、口腔内の状態や汗のかき具合に合わせ、すべての受診者に対し、注意を喚起をしています。今お元気な方にも、5年、10年先に熱中症にならないように、診察室や待合室、受付でも力を込めてお話ししています。
 ディケアでは、利用者の生活を把握するため、セラピストや介護福祉士が訪問していますが、ある利用者さんに熱中症の危険を感じた報告をきっかけに医師・看護師・医事課も連携し、エアコンを設置することに結びつけました。

支部役員らが清瀬市にも要望

 7月13日には、清瀬市高齢福祉課の部長ら6人と、北多摩クリニックと清瀬東支部組合役員計9人で、熱中症ゼロの清瀬市を目指して欲しいと懇談をしました。熱中症予備軍についての認識を一致させ、生活保護世帯のエアコン設置への配慮・援助、また、保健師や介護サポーターを利用しての、熱中症予備軍世帯への見回り、消防署との連携や、市内の医療福祉系大学の学生ボランティアについて、要望しています。

職員も体調管理

 職員自身も夏負けしないよう、職場会議で薬剤師を講師に熱中症対策の講義を聞き、お昼には、裏の畑で育てた夏野菜を食べています。
 当院の窓には、ゴーヤとアケビの緑のカーテン、待合室にはメダカの赤ちゃんと憲法9条の平和団扇とで、涼しさの演出をし、二階のグループホームのお風呂の残り水を利用した散水装置を開発設置しています。(北多摩クリニック・田村和男)

お元気ですか? 都営住宅で声かけ

代々木健康友の会

 代々木健康友の会と外苑診療所・代々木病院職員は、7月13日、10人で都営住宅の30軒を訪問。環境省の熱中症予防リーフと友の会が作成した「熱中症にご注意」のチラシ、「熱中症予防と対策、安否確認のための調査票」、熱中症計を持参し、注意を促しました。

生保世帯のクーラー購入 借入金、収入認定せず

厚労省が通知

都は国の制度に上乗せして設置費など4万円支給

 厚労省は生活保護世帯がクーラー設置のために資金を社会福祉協議会などから借りた場合、これを収入として認定しないことを決め、7月19日に通知しました。これまで暖房器具の購入時を対象にしていたものが冷房器具にも拡大されたもの。貸付金が収入認定されると、保護費が削られるため「利用できない」と全国生活と健康を守る会連合会などが運動を続け、改善につながりました。
 しかし、保護費以外に収入がない世帯が貸付金を利用できないことから、東京都は、65歳以上でクーラーが必要と医師が判断した場合、設置費用4万円を1回今年に限り支給することを決めました。