東京民医連

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みんいれんTOKYO(機関紙)1面の記事の抜粋です

JR千駄ヶ谷駅利用者の要求実現したよ!

エレベーター設置へ 代々木健康友の会 署名運動実る

「健康友の会」が、週2回の署名運動を熱心に続けました
「健康友の会」が、週2回の署名運動を熱心に続けました
「推進ニュース」も発行
「推進ニュース」も発行
多くの人たちから反応があった署名行動
多くの人たちから反応があった署名行動

 「コラムの記事がきっかけで、病院を利用する人たちの要求が実現へ」――代々木健康友の会の皆さんの取り組みで、JR千駄ヶ谷駅にエレベーター設置を約束させました。要求実現の取り組みを紹介します。

きっかけは「コラム」の声で

 東京勤労者医療会発行の機関紙「くらしと健康」4月号のコラム「手術台」に、「自転車で転倒して歩行困難になった今、千駄ヶ谷駅にエレベーターがないことがこたえる。代々木病院に通う患者さんは、痛みや動悸をこらえて千駄ヶ谷駅を利用している」という記事が掲載されました。
 代々木健康友の会でこの記事を元に相談し、「そうだ!エレベーターの設置運動を友の会でやろう」ということになりました。まずは千駄ヶ谷駅のエレベーター設置予定の調査から。これは日本共産党参議院議員小池あきら東京事務所に調べていただきました。その結果、設置の計画はあるが夏頃まではっきりしないということでした。
 それならばと、早期設置を求め署名運動をすることになりました。
 5月の連休明けから具体的な署名運動を始めました。駅頭で、病院待合室で、友の会のカウンターで署名を呼びかけました。来院された患者さんには返信封筒に入れた署名用紙を中央カウンターで手渡しました。署名の輪は大きく広がり、連日郵送で多くの署名が送られてきました。
 乗降客一日4万人の千駄ヶ谷駅では週2回の署名運動をおこない、6月5日までの駅頭宣伝で770筆もの署名が集まりました。高齢者や、車椅子・ベビーカーを使う方はもちろんですが、駅頭では若者が進んで署名に応じてくれました。ボランティア活動やバリアフリーの問題が話題にのぼることが多くなったとはいえ、私たちもびっくりするほど若者が足を止めて署名をしてくださいました。
 「ぼくエレベーターつけて欲しんだ、おばあちゃんは足が悪いから」「足が痛い私はバスで渋谷まで出て、そこからタクシーで来るので往復5000円かかる。エレベータができると助かります」という声や、通院介助をしているヘルパーさんからの設置を求める力強い声が聞かれました。また、「千駄ヶ谷駅にエレベーター設置署名推進ニュース」を発行し、取り組みと状況を会員や地域の皆さん、駅利用者に知らせてきました。

JR東日本東京支社と交渉 「だれでもトイレ」も予定

 6月8日、3200筆の署名を携えて、JR東日本東京支社へ向かいました。参加したのは、代々木病院事務長大葉清隆、友の会会長八田満穂、日本共産党小池あきら参議院事務所の亀井寿さん、友の会顧問の渋谷区議会議員すがの茂さんら8人。
 これに対し、企画部副課長はじめ4人が同席したJR東日本側からの回答は、駅エレベーターの設置計画を提出した渋谷区からは「財政的に厳しい」との理由から同意を得ることができなかったが、千駄ヶ谷駅についてはJR東日本東京支社でやらざるをえないと判断し、今年度中の稼働を目指して頑張るという回答を得ました。あわせて障害者・車いすの人も使える「だれでもトイレ」の設置も予定しているとのこと。その瞬間、駅利用者の願いが実現するのだと、思わずその場で拍手をして喜びました。
 今回の運動を進めていく中で、エレベータ設置を一人ひとりに訴え、願いを持っている人の思いをまとめて、ひとつのことを実現させていくその喜びと感動を強く感じました。
 実現可能になった今、その喜びを署名してくださった方全員に、「やったよ、ありがとう!」と大きな声で伝えたい気持ちです。
 渋谷区内で駅のエレベーターがないのは、JR千駄ヶ谷のほかに代々木、原宿の各駅と東京メトロの広尾駅です。友の会では、これからも駅のバリアフリーの早期実現を渋谷区に要望して参ります。
代々木健康友の会事務局長 清見温子
(東京勤労者医療会「くらしと健康」より)